【夢日記】#02夢の中で、私は恋をしていた。目が覚めた今も、彼の顔が忘れられない。

Dream Journal #02

【夢日記】#02
夢の中で、私は恋をしていた。
目が覚めた今も、彼の顔が忘れられない。

私はよく夢を見る。荒唐無稽なものがほとんどだ。
でも時々、夢とは思えないほどリアルな夢を見る。
これは、そういう夢の話だ。

舞台は、古い中国。導師や妖怪が存在した時代

夢の中の私は、糸を操る一族の女だった。
指先から繰り出す糸で妖怪を斬り、
蜘蛛の巣のように糸を空に張って、空中を自在に飛び移る。
それが私の生き方だった。

そしてある日、政府から依頼が来た。
とある高貴な人物と組んで、妖怪退治をせよ、と。

池のほとりで、彼と出会った

約束の時間まで余裕があった。
私は糸を使って街に降り立ち、池のほとりで息をついた。
赤い提灯が水面に揺れていた。

ふと顔を上げると、月光の中にひとりの男が立っていた。
背が高かった。深い色の衣をまとい、黒髪を下ろしていた。
耳には翡翠の耳飾り。
月光が水面に反射して、彼の瞳を照らした。
翡翠色だった。深い、ターコイズグリーン。

私はその瞬間、心を奪われた。心臓が、静かに鳴った。

「珍しいものを見た」

と、彼は言った。声は低く、静かだった。
責めるでもなく、ただ事実を告げるように。
私たちは、しばらく並んで提灯の揺れを見ていた。
言葉はなかった。それでも、不思議と沈黙が苦しくなかった。
それが、始まりだった。

いつからか、彼は私のことを

「赤い金魚」

と呼んだ。
白い衣を着ているのに、なぜ赤い金魚なのか。
——私は怒ると顔が赤くなる。照れると、もっと赤くなる。
白い衣のせいで、よけいに目立つらしかった。

「赤い金魚は、愛らしい」

そう言われた気がする。
気づけば、彼のことを想わない日がなくなっていた。

でも、思いを告げることはできなかった

彼は位が高い。私はただの一族の女。身分が違いすぎた。
そんなある夜、彼から呼び出された。大事な話があると。

「お前の気持ちは、知っていた」

と、彼は言った。
「いつから」と、声が出た。

「初めから」

……それだけで、頭が真っ白になった。
そして彼は続けた。

「お互い使命がある。お前のことは好いているが、
一緒になることはできない。
これで会うのは最後にしよう」

正論だった。彼の言う通りだった。
私の身分では、彼の隣には立てない。ずっとわかっていた。

でも——彼の顔が、とても辛そうだった

言葉と、表情が、真逆だった。——本心ではない。
気づいた瞬間、体が動いていた。
糸を空に張り、私は彼を追った。
でも彼は川に入った。
龍と人の血を引く彼は、水の中でも息ができた。

……あの川に入られたら、二度と会えなくなる。
私は川に飛び込んだ。
息ができない私が、水中を自在に動く彼に追いつけるはずがなかった。
それでも見失うまいと、必死に手を伸ばし続けた。

——はずだった。
溺れる寸前、彼の手が私の手を掴んだ。
水面に引き上げられた。

「なぜ」

と、彼が呟いた。
私たちは、見つめ合った。

そこで、目が覚めた

続きはなかった。「なぜ」という彼の声だけが、耳に残っていた。

私はずっと、誰かに心が動くことがない。
恋愛というものに、興味が持てない。
でも、この夢を見てから思うことがある。
誰にも心が動かないのは——
もしかしたら、彼との恋に、まだ未練があるからなのかもしれない、と。

叶うことならば、彼にまた逢いたい

前世なのか、ただの夢なのか、私にはわからない。
でも、目が覚めた今も彼の顔が忘れられない。
それだけは、確かだ。
向こうも、覚えていてくれたらいいなと思う。

夢の中でしか会えない人が、あなたにもいますか?

迷いの中にいるあなたへ、そっと灯りを照らします。

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Dream Journal #02

【夢日記】#02
夢の中で、私は恋をしていた。
目が覚めた今も
彼の顔が忘れられない。

私はよく夢を見る。
荒唐無稽なものがほとんどだ。
でも時々、
夢とは思えないほどリアルな夢を見る。
これは、そういう夢の話だ。

舞台は、古い中国。
導師や妖怪が存在した時代

夢の中の私は、糸を操る一族の女だった。
指先から繰り出す糸で妖怪を斬り、
蜘蛛の巣のように糸を空に張って、
空中を自在に飛び移る。
それが私の生き方だった。

そしてある日、政府から依頼が来た。
とある高貴な人物と組んで、妖怪退治をせよ、と。

池のほとりで、彼と出会った

約束の時間まで余裕があった。
私は糸を使って街に降り立ち、
池のほとりで息をついた。
赤い提灯が水面に揺れていた。

ふと顔を上げると、
月光の中にひとりの男が立っていた。
背が高かった。深い色の衣をまとい、
黒髪を下ろしていた。
耳には翡翠の耳飾り。
月光が水面に反射して、彼の瞳を照らした。
翡翠色だった。深い、ターコイズグリーン。

私はその瞬間、心を奪われた。
心臓が、静かに鳴った。

「珍しいものを見た」

と、彼は言った。声は低く、静かだった。
責めるでもなく、ただ事実を告げるように。
私たちは、
しばらく並んで提灯の揺れを見ていた。
言葉はなかった。それでも、
不思議と沈黙が苦しくなかった。
それが、始まりだった。

いつからか、彼は私のことを

「赤い金魚」

と呼んだ。
白い衣を着ているのに、なぜ赤い金魚なのか。
——私は怒ると顔が赤くなる。
照れると、もっと赤くなる。
白い衣のせいで、よけいに目立つらしかった。

「赤い金魚は、愛らしい」

そう言われた気がする。
気づけば、
彼のことを想わない日がなくなっていた。

でも、思いを告げることは
できなかった

彼は位が高い。私はただの一族の女。
身分が違いすぎた。
そんなある夜、彼から呼び出された。
大事な話があると。

「お前の気持ちは、知っていた」

と、彼は言った。
「いつから」と、声が出た。

「初めから」

……それだけで、頭が真っ白になった。
そして彼は続けた。

「お互い使命がある。
お前のことは好いているが、
一緒になることはできない。
これで会うのは最後にしよう」

正論だった。彼の言う通りだった。
私の身分では、彼の隣には立てない。
ずっとわかっていた。

でも——
彼の顔が、とても辛そうだった

言葉と、表情が、真逆だった。
——本心ではない。
気づいた瞬間、体が動いていた。
糸を空に張り、私は彼を追った。
でも彼は川に入った。
龍と人の血を引く彼は、水の中でも息ができた。

……あの川に入られたら、二度と会えなくなる。
私は川に飛び込んだ。
息ができない私が、水中を自在に動く彼に
追いつけるはずがなかった。
それでも見失うまいと、
必死に手を伸ばし続けた。

——はずだった。
溺れる寸前、彼の手が私の手を掴んだ。
水面に引き上げられた。

「なぜ」

と、彼が呟いた。
私たちは、見つめ合った。

そこで、目が覚めた

続きはなかった。
「なぜ」という彼の声だけが、
耳に残っていた。

私はずっと、誰かに心が動くことがない。
恋愛というものに、興味が持てない。
でも、この夢を見てから思うことがある。
誰にも心が動かないのは——
もしかしたら、彼との恋に、
まだ未練があるからなのかもしれない、と。

叶うことならば、彼にまた逢いたい

前世なのか、ただの夢なのか、
私にはわからない。
でも、目が覚めた今も彼の顔が忘れられない。
それだけは、確かだ。
向こうも、覚えていてくれたらいいなと思う。

夢の中でしか会えない人が、
あなたにもいますか?

迷いの中にいるあなたへ、
そっと灯りを照らします。

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